吉本成美(57期pf)


ミュンヘン便り

長い冬が去り、心がほぐれるような春の香りに包まれています。
暗い季節を乗り越えた解放感に似た雰囲気の中、草原に寝そべっている人、お散歩を楽しむ人など、ゆったりとした時間を過ごす人々の姿が多く見られます。

私が在籍しているミュンヘン音楽・演劇大学の前でも、午後になると沢山の学生が練習の後ビールを片手に日向ぼっこをしています。

ドイツへ来た当初は学校でビールが売られている事に驚いていましたが、そんな事も普通に感じられるようになりました。

そんな陽気のなか出掛けた2つについて書いてみたいと思います。

まずは先日 私が京芸時代、そして現在も師事している松田康子先生に連れられて、サイモン・ラトル氏指揮、ワーグナー『ラインの黄金』のゲネラルプローベを見学させてもらえる機会がありました。

ドイツロマン派を代表する作曲家の作品をラトル氏の指揮で聴くことが出来るということで胸が躍る思いでした。

開始予定時間13時ぴったりからチューニングが始まり、「さすがドイツだなぁ」と、思わずにはいられませんでした。

そこから2時間休憩無しのプローベ。この日も、そしてドイツに居ていつも感じる事ですが、『生きた自然な音』で溢れた演奏でした。集中が途切れる事のない、ある意味張りつめた空気の中で紡がれていく音楽から聴こえてくるのは、自然に息をするように奏でられる音、歌詞と旋律が寄り添った歌声、どの瞬間も生きた意味のある音に埋め尽くされた空間にどっぷりと浸かることの出来た時間でした。この地で尊敬する先生のもと音楽を勉強出来ている事に改めて喜びと感謝の気持ちでいっぱいの1日となりました。

そしてもう一つ、ミュンヘンの春といえばフリューリングスフェスト。秋に開催されるオクトーバーフェストの春バージョンです。

ビールを飲むテントの他にも、移動遊園地や その他様々なお店が並んでいて、正しくお祭り騒ぎです。

人種も年齢も何も関係なく、近くにいる人と乾杯し合って歌って踊って目いっぱい楽しむ。アルコールにあまり強くない私はリンゴジュースを炭酸水で割った『アップルショーレ』を持って参戦しました。

こちらで出来た気の置けない友人たちと沢山喋って笑って過ごす時間もまた思い出に残る素敵な時間となりました。

 

ミュンヘン便り(1)

ミュンヘン便り2

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